『濃霧』のユズル

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 森の中、かける1人の男。
 彼はとある廃工場から逃げ出して、人目を忍ぶように移動していた。
「…………譲様」
 その男に近づいていくのは、黒ずくめの装束を着た男だった。
 先を行く男、霧山・譲はそれを確認することなく、歩を進める。黒装束の男は霧山からやや下がった位置で続いた。
「ああ、ご苦労様」
「申し訳ございません」
 黒装束の男はかしこまって謝罪する。
 彼は人身売買組織『テイク』において、配下に成り済ましていた男だ。
 『テイク』のメンバーとしては、自分達が思う通りに活動していたつもりなのだろうが、彼らは気づかぬうちに監視され、裏から操作されていたのだ。
 ヘマを行い、仲間を見捨てたパンチパーマの男。あげく、彼はアジトまで捨て、組織を壊滅させてしまっている。霧山はその断罪を行ったのだ。
「構わないさ。使えない奴の始末は僕の仕事だ」
「いえ、我らの仕事でもあります。七星剣幹部の手を煩わせてしまい、立つ瀬がありませぬ」
 最近、霧山の父が亡くなった。七星剣幹部だった霧山・貰心(せいしん)の跡を継ぎ、息子の譲が七星剣幹部を引き継ぐこととなる。
 父の二つ名も引き継ぎ、『濃霧のユズル』と名乗り始めたが、霧山はまだ慣れない。まだ、黒装束の男のように、『黒霧』の一員として活動する方がしっくりくる。しばらくはこのまま活動を続けるつもりだ。
 そういえば、とある頼まれ仕事で、彼は『黎明』……いや、『百鬼』に隊長として潜り込んだことあったが。
(まさか、『F.i.V.E.』がいるとは思わなかったよ)
 一時期、その流れで霧山は『F.i.V.E.』にも身を置いていたことがある。その際、顔見知りとなった覚者の姿が廃工場にあったのだ。しかし……。
「まあいいさ、君はそのまま別所の仕事に当たってくれ」
「御意」
 男は跳躍し、姿を消す。やはり、霧山は一瞥すらしない。
「なんら問題はないさ」
 霧山は事も無げに呟く。
 末端組織が1つ潰れたことも。『F.i.V.E.』の覚者と出会ったことも。彼の活動に支障など全くないのだから。


関連依頼:『【攫ウ者達】とある人身売買組織の末路』(ST:なちゅい
参加メンバー: エメレンツィア・フォン・フラウベルク(CL2000496) 茨田・凜(CL2000438) 秋津洲 いのり(CL2000268) 葦原 赤貴(CL2001019) ラーラ・ビスコッティ(CL2001080) 成瀬 翔(CL2000063) 阿久津 亮平(CL2000328) 国生 かりん(CL2001391)