水面下

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 2016年12月19日。
 この日、四半世紀の間日本を苦しめていた電波障害が解決する。
 これにより各種電波の使用が可能になり、通信が活発化する。基地局なども急ピッチで設立が再開され、海外で作られた携帯端末を取り入れ、日本独自のものも開発が始まった。
 通信速度増加により情報の伝達も速まり、様々な需要が生まれた。これにより経済が活発化し、日本は新たなステージへと進むのである。

「予想はしていたが、滞りない電波通信技術は大きくこの国を変えるな」
「ああ。諸外国より遅れていた分、これから力を入れねばなるまい」
「数年は開発費を多く割り振り、二十余年の遅れを取り戻さなくてはな」

 ここは会議室。国の官僚たちが資料を手に議論していた。
 話題は電波障害が解決したことによるこれからの日本である。

「しかし雷獣か……。よもや古妖が原因とはな」
「それを突き止め、解決したFiVEの功績は大きいと言わざるえない」
「そうだな。ただの新興組織と侮っていたが古妖とも繋がりを持つとは」

 電波障害解決に至るまでの報告書を見た官僚の意見は、概ねこういったものだった。
 妖発生と同時に起きた電波障害。ならば妖発生につながる『何か』が原因だと見る者がほとんどだった。
 だがそういった固定観念に捕らわれずに、この短期間で原因を追究するとは。
 雷獣が封じていた妖を滅する事で見事に問題を解決し、何よりも沖縄に住む人々をも救った事は大きく評価されていた。

「これまでの耳に聞こえる評価に加えて電波障害の解決。国民の関心は今やAAAよりもFiVEに向いている事だろう」
「第三次妖討伐抗争敗退以降、AAAは低迷をしているからな。致し方あるまい」
「ヨルナキとの戦いで名のある隊員は戦死し、生き残ったのは我が身を重んじる者ばかり。そのような連中が頭では……」

 AAA。妖に対抗すべく作られた機関である。多くの設備と人材を投入したが、大妖との戦いに負けて以降、その勢力は大きく減じていた。
 戦死者の地位を奪い取った者は、己の保身のために縮こまるようになる。結果、活動は消極的になっていった。
 そのような状態を良しとする者は居ない。だが、その代わりになる組織があるかと言われれば――

「――それがFiVE(彼ら)か」
「悪くはない案だと思います。現状のAAAの上位職員を廃し、代わりとなる頭としてFiVEを置けば」
「だが流石に無理があるだろう。確かに名声はある。組織力も先を見据えれば十分になりえるだろう。だがAAAの後釜というのは」
「ですが今のままでは妖に怯える人々が増えるばかりです。早急に手を打たねば」
「なら……こういう趣向はいかがですかな。具体的には――」

 そう遠くない未来。政府からの第二の依頼がやってくる。
 それはFiVEを更なる大きな流れへと導いていく――。